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劇場公開映画

■『願いと揺らぎ』
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震災が生んだひずみを乗り越え、土地とともに生きていく。
12年の記録を凝縮した被災地の生きた証。

 宮城県南三陸町の小さな漁村「波伝谷」(はでんや)。その震災までの3年間の日常を追ったドキュメンタリー映画『波伝谷に生きる人びと』から1年後が舞台の本作では、映画の冒頭、荒涼とした波伝谷の風景が映し出される。

 津波によって集落が壊滅し、コミュニティが分断された波伝谷では、ある若者の一声から地域で最も大切にされてきた行事である「お獅子さま」復活の気運が高まる。それは先行きの見えない生活の中で、人びとの心を結びつける希望となるはずだった。

​ しかし波伝谷を離れて暮らしている人、家族を津波で失った人、さまざまな立場の人がお獅子さま復活に想いを寄せる一方で、集落の高台移転、漁業の共同化など、多くの課題に直面して足並みは一向に揃わない。震災によって生じたひずみは大きく、動けば動くほど想いはすれ違い、何が正解なのかも分からぬまま、摩擦や衝突を重ねお獅子さまは復活する。

​ それからさらに時は流れ、仮設住宅から高台へと居を構え、波伝谷で生きることを決意した若者は、改めて当日の地域の混乱と葛藤を振り返ることになる。

​ 学生時代に民俗調査で波伝谷を訪れ、2005年からお獅子さまを撮り続けてきた監督が、ともに迷い、もがきながら、それでも復興に向けて歩み続けた人びとの「願いと揺らぎ」を鮮烈に映し出したドキュメンタリー。

製作・配給:ピーストゥリー・プロダクツ

監督・撮影・編集:我妻和樹 プロデューサー:佐藤裕美

​2017年/日本/HD/カラー・モノクロ/16:9/147分

 
※第15回山形国際ドキュメンタリー映画祭
​インターナショナル・コンペティション2017正式出品
※第6回グリーンイメージ国際環境映像祭グリーンイメージ賞
​​■公式サイト
https://negaitoyuragi.wixsite.com/peacetree
■『波伝谷に生きる人びと』
舞台は震災前の南三陸
東北沿岸部が「被災地」と呼ばれる以前
光と陰の両面を持ちながらも
​この土地に根差し、生きてきた人びとの営み

宮城県南三陸町の海沿いに位置する80戸余りの小さな漁村「波伝谷(はでんや)」。

そこには豊かな海と山があり、人びとは牡蠣・ホヤ・ワカメなどの養殖と丘陵地での農業を営み、暮らしていた。

共同の牡蠣剥き場で明け方から作業をする女たち。

収穫まで3年かかるホヤの生育を祈りながら黙々と海辺に通う男たち。

そこには、自然の豊かさと厳しさに寄り添いながら、地域に残る「結い」や「講」といったシステムを悩みつつ継承し、日々の暮らしを懸命に生きる「普通の」人びとがいた。

2008年3月、そんな波伝谷にカメラを持った一人の若者がやってくる。

はじめ、大学の研究のために波伝谷を訪れた彼は、地域住民総出で行われる獅子舞の行事に心を奪われ、そのエネルギーの源泉に触れようと一人で波伝谷に通い続ける。そのカメラにおさめた映像を、やがて映画にするために。

それから3年後の、2011年3月11日。

その日彼は、翌日予定されていた地域の会合で映画の試写会の日取りを決めようと、波伝谷に向かった。

製作・配給:ピーストゥリー・プロダクツ

監督・撮影・編集:我妻和樹

2014年/日本/HDカラー/16:9/135分

※第36回ぴあフィルムフェスティバル
「PFFアワード2014」日本映画ペンクラブ賞受賞作品
※グリーンイメージ国際環境映像祭グリーンイメージ賞
​■公式サイト
https://hadenyaniikiru.wixsite.com/peacetree
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